2020年を振り返って思うこと
多くの方にとって、たいへんな一年になったと思われる2020年も年末を迎えています。世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、私たちの日常は大きく変わりました。全体像が見えず不安でいっぱいだった春先から考えると、こうして一年、事務所としても個人としてもしっかり対応できたことはまだ良かったことだと思います。今回は、私たちの一年を振り返り、来年に繋げていきたいと思います。
まず、営業先で話題になる「仕事の数」について。
今年の5月に投稿したJournal「小さな広告デザイン事務所がコロナ禍を乗り越えるために」でもお話しておりますように、これまで年間100〜130の仕事をさせていただいております。今年度は長く続いていた契約が終了してしまっていたこともあって、実はとても不安な幕開けとなっていた上に、そこに新型コロナウイルスの影響で祭りやイベントなどの撮影はほぼ全てキャンセルに。4月から8月までは絶望的で、本当にどうしようという気持ちでいっぱいでした。
自治体の方から電話やメールでご連絡をいただいたときに、新規の仕事の話か!?と思いきや、「〜で使用した写真を〜でも使って良いですか?」や「〜のデータを再度まとめて送っていただけませんか?」という連絡がしばらく続いたときは「どうして印刷費(印刷会社)にはお金が出るのに、写真にはお金は出ないのだろう」と一人嘆いていた時期もありました。なかなか厳しい時にこのような連絡が続くと、こういう時だからこそ地元の企業や事務所を守ってほしいのに、と残念な気持ちになるのです。この話は、伝えたいことがたくさんあるので(笑)、機会があるときにまとめたいと思います。
それでも石川県の事業者に対する支援・補助金のおかげで、9月あたりからそれらを利用した仕事が動き出し、この年末までは例年以上に忙しくさせていただいたように思います。案件の数は例年より減少していますが、なんとか回復の兆しが見えてきました。また、この時期によくご連絡をいただいたのは、開業当初よりお世話になっているお客様方でした。私たちのことを気にかけていただき、実際にお仕事をくださったり、本当に感謝です。
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次に、この状況で行った「取り組み」について。
新型コロナウイルスの影響で、飲食店の方はテイクアウトを始めたり、商品を販売されている方はオンラインショッピングを始めたり、たくさんの変化があったと思います。私たちも既存のお客様の力になれるように何かできないかと考えておりましたが、まずはその変化に伴う対応をスピーディーに行うこととしました。主に既存のWEBサイトの修正・更新のお手伝いが多かったです。このような状況はピンチではありますが、上手く乗り換えて成功させているお客様もいるので、それは私たちにとっても嬉しいことでした。
また、私事ではありますが、写真とデザインの両方で賞をいただくことができました。写真では日本最大級の審査制写真投稿サイトとして知られる「東京カメラ部」のフォトコンテストにおいて、日本写真100景に選出していただき、「東京カメラ部2020写真展 Online Exhibition 」に参加させていただきました。デザインでは今年石川県能登町にオープンした「イカの駅つくモール」が第33回いしかわ広告景観賞「石川県知事賞(公共部門)」 に選ばれ、石川県庁にて表彰いただきました。これらは私たちにとっては非常に大きく、有難い受賞でした。
そして、「写真家」として。
ご存知のように私たちは、写真撮影・グラフィックデザイン・イラスト・WEBサイト制作など多岐の事業を行っています。その中でも世界へ繋がるために重視しているのが写真家としての活動です。能登の祭りを撮り続けていることによって、多くの出会いがあって、たくさんの人に知っていただくキッカケとなったわけですが、祭りのない2020年は本当に苦しい一年でした。日々成長していくためには、やはり経験値が必要です。とにかく祭りの写真を撮ることが好きで、もっと上手くなりたいと思っていた私にとっては、この一年をなんとか次に繋げるために、写真を撮り続ける必要がありました。
そこで今年一年は、以前より少しずつ撮りためていた「金沢」をテーマに写真を撮っていくことにしました。緊急事態宣言が解除されたあたりから、金沢へ通い、ストリートスナップを撮り続けました。祭りの時期などは金沢で写真を撮ろうという気力もなかったため、夏に金沢を撮ることは私の中でとても新鮮に映りました。仕事が閑散期だったこともあってかなりの頻度で通っていたわけですが、次年度以降に繋がるような作品も多く残せたことは、とてもポジティブなことでした。来年は世界のフォトコンテストで結果を出していければと思います。
首都圏を中心に新型コロナウイルスの感染は増加傾向にあって、今度はイギリスや南アフリカで変異種が拡まっているといいます。まだまだ油断はできませんが、私たちは私たちのできることを精一杯続けていきます。写真・デザイン・WEBサイトを通じて、お客様の魅力を多くの方に伝えるために少しでもお力になれればと思います。
最後になりますが、SNSなどでいただくコメントやメッセージが本当に励みになっております。いつも見てくださっている方々には本当に感謝です。来年も引き続き、よろしくお願いいたします。
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